ごあいさつ

シーズ集序

 今回、鈴鹿医療科学大学のシーズ集が完成し、地域の皆様に公開できることは、本学にとって大きな喜びである。

 本学は、1991年に日本初の4年制医療系大学として創立され、20年余の歴史を重ねてきたが、この間に、当初2学部4学科であった教学組織が4学部9学科に拡大・充実され、名実ともに医療系の総合大学に発展した。

 本学の建学の精神は「科学技術の進歩を真に 人類の福祉と健康の向上に役立たせる」である。そして、創立にかかわられた初代理事長の中村實先生の銘に「一に教育、二に研究」がある。本学は、大学の最も大切な役割である「教育」、および「研究」により、この建学の精神を具現化しようと日々努力し、今日の発展を迎えたのである。

 この、大学の大学たる役割である教育、研究に加えて、第三の役割としての社会貢献の重要性がわが国で強調されるようになったのは、国立大学が法人化された2004年前後からであったと思われる。それまで、象牙の塔とも表現された大学が、急速に地域社会に対して門戸を開く機運が生まれた。

 本学においても、地域にある私立大学なりの社会貢献に取り組み、市民に向けての公開講座や企業との共同研究を推進してきたが、薬学部(6年制)が完成年度を迎えること、看護学部が開設されること、ロボットスーツで有名なサイバーダイン社との新しい形での産学連携が開始されたこと等、特に大学の研究機能の向上に伴い、いっそうの社会貢献・産学官民連携活動を推進する目的で、このシーズ集がまとめられたものである。

 このシーズ集が大いに活用され、この地域における産学官民連携に更に弾みがつき、大学と地域の間に WIN-WIN の関係が構築されて、「科学技術の進歩を真に 人類の福祉と健康の向上に役立たせる」という本学の建学の精神が、いっそう輝きを増すことを期待するものである。

豊田長康